Cellebrite社が2023年3月期第3四半期より持分法適用関連会社に変更するも、堅実な経営を貫き、増収増益を達成
連結子会社Cellebrite社の持分法適用関連会社化により売上高が73.2%減の100億45百万円、
同社のデリバティブ評価損が影響し、経常損失41億14百万円となるも、
本業のエンターテインメント及び新規IT関連事業で増益。
セグメントの状況
グローバルデータインテリジェンス事業
- 売上高
- 9億 94百万円
- セグメント利益
- 1億 31百万円
主要な製品・サービスは、犯罪捜査機関等向け(デジタル・インテリジェンス事業)に販売するモバイルデータトランスファー機器及び関連サービスです。
当期は、前第3四半期において連結子会社であったCellebrite社が、前第3四半期末に持分法適用関連会社になったこと等により、281億58百万円の減収となりました。
従来のデジタルインテリジェンス商品に加え、脅威インテリジェンスやアクティブサイバーディフェンス関連商材及び関連サービス・サポートの提供を進めております。持分法適用関連会社であるCellebrite社では、民間部門向けのモバイルデバイス調査用の「Inseyets」をリリースいたしました。オールインワンアプリケーションである「Inseyets」は、企業調査中の事実を迅速に明らかにし、収集・抽出・レポートのプロセスを加速いたします。また同時に「Pathfinder」の販売に注力し増販しております。さらに新規取扱商品として通常目の届かない情報を検索できる「Cybersixgill」の拡販を目指しております。
エンターテインメント関連事業
- 売上高
- 60億 51百万円
- セグメント利益
- 8億 2百万円
主要な製品は、遊技機メーカーに販売する制御基板等の遊技機部品と、ゲームコンテンツ配信サービスです。
当期は、遊技機関連事業につきましては、遊技機部品等の出荷数量が減少したことにより売上減となりましたが、半導体不足が解消傾向にあること、その他経費の削減に努めたことにより、減収増益となりました。
遊技機関連事業につきましては、パチンコ・パチスロの企画から設計・映像制作・プログラムまでのトータルのコンテンツ開発と、制御基板の設計から製造までを一貫して受託しております。また、コンテンツ開発のノウハウを活かし、スマートフォン向けのパチンコ・パチスロの実機シミュレーションアプリを展開しており、実機の市場での稼働貢献・コンテンツの知名度向上を図っております。
ゲームコンテンツ事業につきましては、レトロゲームIPを活用した企画を複数進めており、2024年2月29日にマルチプラットフォーム(コンシューマー機)で「へべれけ2」をグローバルで発売し、グローバルのゲーム評価サイトで好評を得ております。他にも「いっき団結」Switch版を2024年4月18日にリリースいたしました。
新規IT関連事業
- 売上高
- 30億 22百万円
- セグメント利益
- 2億 30百万円
主要な製品・サービスは、M2M通信機器及びIoTソリューション並びにAR関連のサービスです。
当期は、M2M事業につきましては、原材料高騰の影響は残るものの、部品調達難が解消傾向にあることから、セグメント全体では増収増益となりました。
複数の大手飲料オペレーターが管理コスト削減や商品補充などのオペレーションの効率化を図るため、飲料自販機向け戦略製品「A330」・「A900」が採用され既に50万台以上が導入されました。Rooster等のルータ製品においては回線冗長化及びデバイスマネジメントサービス「SunDMS」との連携で他社との差別化を打ち出し売上高も堅調に推移しております。また更なる事業拡大に向けAI画像解析搭載可能なエッジコンピュータとして2023年9月「LBX8110」をリリースいたしました。エッジコンピュータは新たなIoT領域での新商材となり画像解析などAI技術をベースに新たなソリューションを提供いたします。また、センサーデバイス「おくだけセンサー」については食品衛生管理(HACCP)での温度管理や加速度(振動)センサーによる予知保全として、本格導入フェーズとなりました。