デジタルインテリジェンス事業ではシェア拡大を目指した攻めの投資が一定の成果。
さらなる経営資源集中と販管費マネジメントを強化した守りのフェーズへ
モバイルデータソリューション事業では、モバイルデータトランスファー機器の販売が欧州を中心に順調に推移し、増収も、子会社の第三者割当による優先株式発行に係る諸費用などの費用増により減益。エンターテインメント関連事業は市場が厳しく推移する中、費用の効率化の推進と受託開発の増加により増収増益。その他新規IT事業は費用の効率化を図り、損失は縮小。
当期の連結業績は、売上高262億20百万円(前期比3.9%増)、営業損失22億52百万円(前期は2億円の損失)、経常損失18億75百万円(前期は3億52百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失34億40百万円(前期は9億85百万円の損失)という結果になりました。
セグメントの状況
モバイルデータソリューション事業
- 売上高
- 190億 18百万円
- セグメント利益
- △10億 58百万円
主要な製品・サービスは、犯罪捜査機関等向け(デジタル・インテリジェンス事業)に販売するモバイルデータトランスファー機器及び関連サービスです。
当期は、引き続き販売量が好調に推移した他、科学捜査の高度化に伴い、捜査官向けトレーニング及びテクニカルサービスについても好調に推移したことから前期比で増収、一方で、販管費の増加やCellebrite社の第三者割当増資に伴う諸経費を計上したことにより営業損失となりました。
エンターテインメント関連事業
- 売上高
- 53億 89百万円
- セグメント利益
- 2億 55百万円
主要な製品は、遊技機メーカーに販売する制御基板等の遊技機部品及びパチンコホール経営を支援するトータルコンピュータシステムです。
2017年9月4日に公布された「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則及び遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則」(施行期日2018年2月1日)の影響からパチンコホールの遊技機の入替減少、新規出店や店舗改装等の設備投資の先送りなど厳しい事業環境に備えるため、費用の効率化に取り組んだほか、当期は受託開発等の売上が増加したことにより、前期比で増収増益となりました。
新規IT関連事業
- 売上高
- 15億 23百万円
- セグメント利益
- △3億 43百万円
主要な製品・サービスは、M2M通信機器及びIoTソリューション並びにAR関連の機器及びサービスです。
当該事業では、M2M通信機器の販売が好調に推移したことに加え、AR分野における開発売上の計上などにより増収となりました。また利益面では必要な研究開発投資は維持しつつ、費用の効率化を図ることで、損失は大きく縮小しました。
その他事業
- 売上高
- 2億 88百万円
- セグメント利益
- △1億 01百万円
主要な製品・サービスは、コンテンツ配信サービスです。
スマートフォン向けゲームコンテンツの販売が低調に推移し、前期比で減収となりましたが、新規タイトルの開発が一巡したことや業務活動の見直しなどによる効率化を行うことで費用が減少し、損失は縮小しました。
地域別売上高(単位:百万円、カッコ内は売上高構成比)