当期は、経済活動の正常化に伴うインバウンド需要の大幅な回復や堅調な企業業績などを背景に、年度を通じて景気は緩やかな回復が続きました。
こうした状況のもと、ディスクロージャー関連事業は、多様化・高度化する情報開示に対するシステムの技術革新などを含めた対応要請にお応えすべく、決算開示実務の一層の利便性向上を推進する統合型ビジネスレポートシステム「WizLabo(ウィズラボ)」の導入社数の増加に、引き続き注力してまいりました。また改訂コーポレートガバナンス・コード適用や資本コストを意識した経営の実現に向けて積極性を増すステークホルダーとの対話や海外投資家に向けた英語での会社情報の開示に際して必要となるIR支援・翻訳サービス、環境関連のコンサルティングなど、各サービスにおける提案力・制作体制・品質の強化を進めてまいりました。
通訳・翻訳事業は、特に通訳事業における主たる事業領域である、大規模な国際会議やイベントの開催が対面やオンラインにより増えており、コロナ禍で需要が増えたオンラインでの社内会議が安定的に推移したことなどにより受注件数が増加しました。その結果、下記のとおり計画を上回る増収増益を達成しました。
ディスクロージャー関連事業
売上高21,071百万円(前連結会計年度比1,322百万円増、同6.7%増)
セグメント利益3,368百万円(同720百万円増、同27.2%増)
統合型ビジネスレポートシステム「WizLabo」の導入顧客の増加や金融商品取引法関連文書の翻訳の売上増、統合報告書の受注が好調に推移しました。また、企業の開示プロセス支援に係るシステム開発の受注などにより、売上高は増収となりました。
通訳・翻訳事業
売上高8,206百万円(同387百万円増、同5.0%増)
セグメント利益528百万円(同15百万円減、同2.9%減)
通訳事業においては、コロナ禍で需要が増えたオンラインでの社内会議が安定的に推移したことから受注件数が増加し、翻訳事業においては、企業活動の活発化から経営関連の翻訳需要が安定し、また大型入札案件なども受注し国内外で売上が拡大したことなどから、売上高は増収となりました。
一方、体制強化による販管費の上昇や、マーケットにおいて翻訳単価が下がっていることもあり、セグメント利益は減収となりました。