マネジメントメッセージ

事業領域の拡大により新たな成長機会を獲得し、総合力を発揮する企業グループを目指します

代表取締役社長 堆 誠一郎

株主の皆様には平素より格別のご高配を賜り、厚くお礼申しあげます。

当社グループは2019年12月2日付で持株会社体制へと移行し、宝印刷株式会社は商号を「株式会社TAKARA & COMPANY」に変更いたしました。

今後のグループとしての成長戦略についてご理解賜りたく、私よりご説明申しあげます。

新たなビジネスモデルの構築を目指して持株会社体制への移行

私たちは1952年の創業以来、一貫してディスクロージャーおよびIRに関連する総合的な支援事業を展開し、上場企業をはじめ多くのお客様から厚い信頼をいただき成長を遂げてきました。こうしたサービスを通じて築き上げてきた、優良な顧客基盤と強固な信頼関係は、当社グループの大きな資産です。この資産を活かして、周辺分野へサービスを拡げ、新たな成長機会を獲得することでお客様の企業価値をさらに高めていくことが、持株会社化の目的です。

このタイミングで実施した理由は、次期中期経営計画の始動を機に新たなビジネスモデルの構築に向けたスタートを切るために、その準備期間として持株会社体制の確立を先行したいという考えによるものです。グループ各社の専門性に一層磨きをかけながら、総合力を発揮する企業グループとしての体制の確立を進めてまいります。

新たなビジネスモデルを構築するためには、企業風土にも変化が必要です。私たちは今後、グループ内の人事交流を活発化させることで、各事業会社に新たな価値創出の土壌を形成し、専門性の追求を促進するとともに、一人ひとりの社員により多くの成長機会を提供していきたいと考えています。

一方で、グループ全体で効果的なシナジーを発揮するためには、多様な人財が共通する価値観を持つことが必要です。そのため、持株会社体制へ移行したことを機に、経営理念をより幅広い領域でお客様の発展を支えていく企業グループにふさわしい形に改めました。

社会の発展に事業を通じて貢献するという根幹の姿勢を受け継いだものですが、グループ全体でこの不変の価値観を共有することで、グループの総合力を高めます。

「新・中期経営計画2020」最終年度計画達成に向けた取り組み

さて、3ヵ年にわたる「新・中期経営計画2020」は、いよいよ最終年度となりました。

第83期中間(2020年5月期)第2四半期までは、すでに公表のとおり、コンサルティング、翻訳サービスといった多様化する顧客ニーズへのソリューションを提供した結果、増収増益となり計画達成に向けて順調に進捗しています。

TSR、配当

ディスクロージャー&IR分野における今後の変化を展望すると、開示書類の記載内容が多様化・充実化していくと同時に、働き方改革や株主総会プロセスの電子化などによる開示プロセスの一層の効率化、早期化が進んでいくものと思われます。このような環境変化を背景に、企業の情報開示へのニーズも一層多様化していくことが見込まれます。グループの総合力をもってこのような顧客課題を解決し、「新・中期経営計画2020」の達成による成果を足掛かりとして、次期中期経営計画、さらにそれ以降の成長を目指してまいります。

また、これからは持株会社体制のもと、積極的な成長投資を進めていく方針ですが、株主の皆様への長期的利益還元と安定配当につきましては重要課題として取り組んでまいります。なお、当期の配当につきましては中間配当27円、期末配当27円(予想)の年間54円を予定しております。

TSR、配当

持株会社体制への移行により、これまで以上にお客様から必要とされる事業領域の拡大にチャレンジし、すべてのステークホルダーの皆様とともに発展していきたいと考えております。

株主の皆様におかれましては、当社の今後にご期待をいただき、変わらぬご支援を賜りますようお願い申しあげます。

2020年1月